つい応援したくなるあの人の秘密?「自虐ネタ」が人を動かす心理とは

「なんかこの人、応援したくなるな」
そんなふうに感じたこと、ありませんか?

たとえば、自信満々のプレゼンよりも、ちょっと噛んじゃったり、
「僕、こう見えて実は超アガリ症で…」なんて一言添えるだけで、
会場の空気がふっとやわらぐ瞬間。

実はこれ、心理学では「アンダードッグ効果」と呼ばれる現象なんです。


今回は、この“自虐ネタ”をあえて使うことで人の心を動かす心理術について、
背景と効果、そして日常での活用法までを掘り下げていきます。


自虐って、なんで効果があるの?

まずは、アンダードッグ効果とは何か?
英語で「Underdog(アンダードッグ)」は、「負けそうな側」「劣勢の立場にある人」という意味です。

心理学の実験では、あえて「不利な立場にある人」のほうが、見る側にとって“好感”や“共感”を持たれやすいとされています。

たとえば、有名な研究があります。
1975年、心理学者ヴァレン・ブローハー(Vallen Brehm)は、架空の2つの企業を比べる実験を行いました。

  • A社:実績があり資金も潤沢な企業
  • B社:小さくて苦戦中だが、情熱的にがんばっている企業

この2社に対して「どちらを応援したいですか?」と質問したところ、多くの人がB社を選びました。

このように「苦労している」「弱そうだけど頑張ってる」という姿勢には、
人はなぜか“心を動かされる”という傾向があるのです。


なぜ“負けそうな人”を応援したくなるのか?

その理由は、人間の深い心理にあります。

ひとつは「公正世界仮説」と呼ばれる考え方。


これは「世の中はちゃんと報われるようになっていてほしい」という心の願いです。

頑張ってる人が報われないと、見ているほうがモヤモヤするんですね。


だから、苦労してる人や劣勢の人に「報われてほしい」という気持ちが生まれます。

もうひとつは「自己投影」です。


自分もかつて似たような経験をした、あるいは今まさに頑張っている最中だと感じていると、
その“がんばっている誰か”に、自分を重ねてしまうのです。

たとえば、どこかの商店街でポツンと立っている個人経営のパン屋さんが
「オーブン壊れちゃってて、ちょっと焼きムラあるかもですが、愛情は込めてます」
なんて言ってたら、応援したくなりませんか?

これはまさに、「弱さを見せることで、距離が縮まり、応援される構造」が働いています。


でも、自虐すぎると逆効果?

注意したいのは、“ただの自信なさそうな人”にならないこと。

アンダードッグ効果が成立するには、ひとつの条件があります。


それは「本気で努力している」こと。


自虐ネタを“武器”に変える!日常でのアンダードッグ効果の活用法

では実際に、このアンダードッグ効果をどうやって日常の中で使えばいいのでしょうか?


今回は「職場」「SNS」「営業・販売」の3つのシーンでの使い方をご紹介します。

①職場の雑談や会議で:親近感をつくる一言

たとえば、会議の冒頭で「いや〜昨日、資料の数字を3回も打ち間違えて、Excelに怒られました」なんて自虐を軽く入れると、場がなごみます。

この“ゆるさ”が、意見の言いやすい雰囲気をつくるんです。


部下や後輩が「この人、話しかけても大丈夫そう」と感じてくれることもあります。

②SNS投稿で:あえて完璧じゃない姿を見せる

完璧すぎる発信には距離を感じる時代。


たとえば、ランチの写真を投稿するときに「盛り付けセンス皆無…でも味は最高でした!」と添えると、
見ている人の反応がぐっと変わります。

自己開示を通して「この人も私と同じような失敗するんだ」と思ってもらえれば、コメントやいいねも自然と増えていきます。

③営業や販売の現場で:大手に勝つ小さな工夫

大企業にはない“人間味”を伝えるのも、アンダードッグ効果の得意分野。

たとえば、個人で営むコーヒー屋さんが「店主が焙煎に夢中すぎて、営業時間ちょっと遅れました…でも豆はいい感じです!」という看板を出していたら、思わず笑って入りたくなりませんか?

これは心理的に「この人、応援したい」「真面目だけど不器用な感じが好き」という親しみが生まれている証拠です。


アンダードッグ効果を“失敗しない”ための3つのコツ

  1. 努力が伝わること:ただの愚痴ではなく、「そこからどう頑張っているか」を伝えることが大切。
  2. タイミングを間違えない:深刻な場面や謝罪の席では、安易な自虐は信頼を損ねます。
  3. しつこくしない:何度も自虐を繰り返すと、逆に「かまってちゃん」扱いされてしまう危険も。

「自虐」はあくまでスパイス。


ほんの少しの“弱さ”が見えることで、相手との距離が縮まり、信頼や応援を生む——それがこの心理術の醍醐味です。


アンダードッグ効果、現代ではどう活かされている?

最近では、広告やブランディングにもこの心理が活用されています。


たとえば、小規模のクラフトビール会社が「知名度ゼロ。でも、味はプロの舌をうならせます」といった表現を使い、大手との差別化に成功しています。

また、TikTokやYouTubeでも、プロっぽく編集された動画よりも「寝ぐせのまま語る」ような素人っぽい投稿のほうが伸びる傾向もあり、これも一種のアンダードッグ効果といえます。

つまり、完璧じゃない“生の人間らしさ”が、人を引きつける時代に変わってきているのです。


まとめ:弱さは、信頼の入口になる

「ちゃんとしなきゃ」と思うあまり、自分の失敗や弱点を隠してしまいがちな日常。


でも、ほんの少しだけ「弱さを見せる勇気」があれば、人との距離はぐっと縮まります。

自虐ネタは、笑いを生み、共感を呼び、応援される人になる“心理スキル”。

もしあなたが「人との距離感に悩んでいる」「もっと自然に信頼されたい」と思っているなら、
アンダードッグ効果、ぜひ使ってみてくださいね。

ここからさらに、探っていくことができます。

続きは、「腸とメンタルを整えるラボ」に参加してご覧いただけます!

サブスクサービス「腸とメンタルを整えるラボ」のお申し込みはコチラから

私が書いています

メンタル腸活ナビゲーター 辛嶋マユミ

タスクに追われながらも結果を求められる毎日
考えがまとまらない焦り、判断が遅れる不安、感情に引きずられる疲労
自分の性格や年齢のせいにしてきた過去

本当の原因は、脳と腸の連携の乱れによる思考と行動の不一致
判断力・集中力・切り替え力を奪う、身体の内側の誤作動

過剰な自己管理で成果を出せなかった経験
行動心理学・脳科学・キネシオロジーの学びによる知識と実践の蓄積
そこから生まれた、脳と腸を起点に行動を変える独自メソッド
それが「Heilunのメンタル腸活」

思考の流れを止めないための身体の使い方の見直し
必要なときに集中できる脳の状態の再現
判断に迷わない感情コントロールの技術

「考えるばかりで動けない」
「対人対応で疲れすぎる」
「自分に振り回される感情の波」
そんな悩みを抱えた働く人の行動変容のサポート

身体の反応を読みながら、思考と感情のクセを明確にする分析と提案
精神論ではない、仕事で成果を出すための身体設計
本番で力を出しきれる自分をつくるための習慣と実行支援

成果につながる行動力の回復
体調や気分に振り回されない判断力の確保
自分を後回しにしない働き方の再構築

結果を変えたい人のための、脳と腸を使った行動設計