なんだか疲れているのはデジタル機器のせいかも
睡眠をとりあげた記事で、デジタル機器から出ているブルーライトを浴びると体が目覚めて、眠れなくなるということをお話しました。
今や日常生活と切り離せなくなっているパソコンやスマホ。平均すると1日3時間以上使用しているそうですが、最近の状況ではさらに1時間長くなっているというデータもあります。
「使いすぎは体によくないって頭ではわかっている、けれども実際はちょっと目が疲れるくらいだし寝れば治る」
「新しい話題に乗り遅れたくないからSNSでいつもチェックしないと落ち着かない」
このように考えている人のほうが多いかもしれません。
ちょっとマズいかなと思うのは、スマホの使い過ぎでストレートネックになったときくらい・・・。
ただ、デジタル機器を何時間も使ったあと「あー、スッキリした!」とはならないものです。
どちらかというと「頭の中がつまった感じ」。
毎日この状態が続くと、「体動かしていないのに、なんだか疲れている」と感じるようになります。
ほぼ依存症
「家にスマホを忘れてしまった。一日中そわそわして落ち着かない」
「緊急の用がなくても目の前のデジタル機器につい手が伸びてしまう」
なんだかアルコールや喫煙の依存症に似ています。
人間は常に心のどこかで「何か変わったことが起こっていないかな」と新しい情報を求める生き物。
これは外部の危険から身を守るため大昔から備わっているものです。
昔なら、知りたい情報を得ることができたらいったん自分の中で納得させて落ち着かせる時間をとっていたのですが、現代は、さらに新しい情報をタップ1つで次々に知ることができるので、脳がきちんと判断する時間もとれません。
いっぽうで情報を提供している企業は、どうやったら広告をクリックしてくれるか、サービスを購入してくれるかを熟知しているのでユーザーが離脱しないように様々な仕掛けをしてきます。
脳が冷静な判断ができないようにしているともいえます。
こうやって、どんどん情報の波におぼれていくのです。
SNSで落ち込む人もいる
自分発信の場であったり、人の生活や考えを共有する場であるSNS。
気軽に世界中の人とつながることができる便利ツールです。
でもなかには気持ちが落ち込む人も少なくありません。
例えば自分と同じ考えを持った人に共感してフォローしたとして、あるときその人が自分と合わない意見を発信したときなど、不安になったり憤りをおぼえたりします。
コメントで反論して周りから逆にやりこめられたり、完全無視されたりするとさらに気持ちが落ち込み人間不信になりがちです。
違う例をあげると、SNSにあがっている画像が自分の現状より楽しそう、リッチそう、快適そう・・・。
その気持ちはすでに相手と自分を比較して嫉妬しています。
理由は同年代なのに、とか自分のほうが学歴高いのにとか、「どうして?」と思ってしまう気持ちから起きます。
相手が王様や貴族だったら、そこまでリアルな感情はわきづらいでしょう。
自分のほうが劣っていると自信をなくし、孤独を感じる人は特に若い人に多くみられます。
「発信している人も自分をよくみせようとしている」ということを知ると気持ちはだいぶラクになると思うのですが・・・。
集中できていますか?
ゲームしながら食事できる、SNSしながら目の前の人の人生相談にのれる、ネット検索しながらクレーム電話の対応ができる・・・こんな自分は「カッコイイ」
効率化を求め、複数のことを同時に進行する人もいることでしょう。
でも「デキる!」と思っているのは自分だけかもしれませんよ。
人間は一度にひとつのことしか集中できないようになっています。
複数のことをこなしているつもりでも、単に集中する方向を切り替えているだけなのです。
少し前に家族を扱ったドキュメンタリー番組で、娘さんがリビングのソファに寝ころびながら、テレビ番組が流れるなかゲームをしているシーンがありました。
テレビ番組は彼女が欠かさず見ているドラマです。
母親が「ゲームばっかりして、ドラマちゃんと見てるの?」というと「見てるよ」と答えるのです。
観察していると、ドラマが盛り上がってきそうなシーンだけ、ゲームの画面から目をテレビに移していました。
これも、同時集中でなく、切り替え集中といえます。
AからBに集中力を瞬時に切り替えることはできません。
脳が切り替え処理をする時間が人によっては数秒~1分近くかかることもあるようです。
また、頻繁に集中する先を切り替えていると、脳は記憶を定着する機能がうまく働かなくなります。
相手の立場で考えてみても、自分が真剣に悩みを相談しているときに相手が目の前でチャット(しかもニヤニヤ顔)されたらイヤな気分になると思いますし、クレームを言う人は、電話ごしでも相手の反応に敏感になっているので、ネットに気を取られて返事がつい上の空になると、すぐにばれてしまいますよ。
同時に複数のことをしている人は、たまには1つのことだけに作業を集中してみると、頭がクリアに感じると思います。
少しの時間でもデジタルデトックス
デジタルデトックスというと、つい構えてしまいますができそうなところから手を付けてみるのはどうでしょう?
・寝るときは、ブルーライトが発するものをそばにおかないように。アラーム設定はスマホでなく、目覚まし時計を使う
寝る直前に仕事のメールなど見ると、眠れなくなりがち。よほどのことがない限り、深夜に見ようが、早朝に見ようが結果は同じです。
・起きているとき、1日のうちの1時間でもいいのでデジタル機器を使用しない時間を作る
連絡されそうな場合、あらかじめ理由をつけて話しておくなど対策も必要です
・メール、SNSなどをする時間帯を決める
最初は苦痛かもしれませんが、時間を有効に使いたい人はやっています。
・連絡待ち以外は目の前にスマホ類を置かない
目の前にあると、つい手が伸びます。触っているうちにいつの間にか時間が経っていて、たいした結果も得られず、頭が疲れただけということになりかねません。
脳と体はつながっている
デジタル機器と脳の疲れや気持ちの落ち込みについてお話してきましたが、デジタル機器から遠ざかると、脳の働きも戻ります。
脳の働きがよくなると、デジタル依存にもなりづらいといえます。
脳の働きをよくするためには、ある程度体を動かすことも必要です。
激しい運動は必要なく、少し心拍数が上がるくらいの運動で十分です。
ここではおもにウォーキングをおすすめしています。
運動すると血流がよくなり不安感やストレスの低減につながります。
また眠りやすくなったり、集中力もアップします。
体と脳はつながっているということです。
遠回りに聞こえるかもしれませんが、どうしてもデジタル機器依存になってしまっている人は、運動から始めてみるのもよいかもしれませんよ。
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